CEOメッセージ

スモールビジネスを、世界の主役に。 - フリー株式会社CEO 佐々木大輔

私は、スタートアップでのCFOやGoogleでの中小企業向けのマーケティングの経験、そして祖父の代から美容院を営む実家での経験を通じて、日本のスモールビジネスにおいて、テクノロジーが活用されていない、そして経理や給与計算を中心とするバックオフィス業務は難しくて大変で本業を逼迫している、といった課題に直面してきました。
この課題を解決すべく、2012年にfreeeを創業、「クラウド会計ソフトfreee(現 freee会計)」をリリースしたのが、私たち、そして私たちのミッションである「スモールビジネスを、世界の主役に。」の原点です。

当社は「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、日本で唯一のスモールビジネス向け「統合型経営プラットフォーム」を提供することで、だれもが自由に経営できる社会を目指しています。2025年6月期においては、当社のサービスは60万以上のお客さまにご愛顧いただけるようになり、ARR(Annual Recurring Revenue)は340億円を突破、従業員数もグループで1,900名を超えるまでに成長し、創業後初の黒字化も達成することができました。

また、「freee会計」や「freee人事労務」をはじめとするサービスの進化に注力するとともに、2024年に発表したスモールビジネス経営における3つの分断を解決するための「統合flow」の価値をより多くのお客様にお届けするべく取り組んでまいりました。 おかげさまで、当社のサービスにより業務、コミュニケーション、データの分断が解消されたとのお声も頂戴しております。

そして、2025年5月14日に開催した経営とバックオフィスをつなぐ祭典「freee TOGO World 2025」では、この「統合flow」に「AI」を融合させる取り組みを発表しました。 この取り組みにより、当社のサービスが単なるバックオフィス業務の効率化を超え、freeeプロダクトに蓄積してきた豊富なデータと幅広い業務領域を備えた経営のパートナーとなり、スモールビジネスの経営と組織をさらに進化させます。

今後も「統合flow」のもとスピード感をもってプロダクト開発を進めるとともに、2026年6月期からの中長期成長戦略においては、顧客基盤の拡大によりfreeeプロダクトを広く市場に浸透させることで、スモールビジネス経営のデファクトスタンダードとなることを目指してまいります。

プロダクト開発の取り組み(統合flow)

多くのスモールビジネスが、業務が領域ごとに分断された非効率な状態にあり、またそのために経営の可視化も難しいという課題を感じています。「統合flow」とは、当社の製品を開発していく技術的共通基盤であり、創業時から継続してきた設計思想を組み合わせたフレームワークの総称です。業務、その裏に流れるデータ、業務を進めるためのコミュニケーションにおいて生じている分断を、それぞれ Work flow, Data flow, Communication flow によって解消します。業務とコミュニケーションが効率化し、分析しやすい一貫したデータが収集・可視化される状態を実現します。「統合flow」をもとにプロダクト開発を進め、高いレベルの統合体験をスピード感をもってより多くの領域に提供していきます。

ESGに関する取り組み

当社は、個性的かつ創造的なスモールビジネスの活躍をサポートすることで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。また、同時に、当社自身が持続可能な組織であるために、一人ひとりのメンバーが自らの能力を最大限に発揮できるような組織づくりを促進しております。当社のサステナビリティに関する取り組み、およびESGデータについては「サステナビリティ」をご覧ください。

株主・投資家の皆さまには、引き続き格別のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2025年10月
フリー株式会社 共同創業者 兼 CEO
佐々木 大輔